Phidias Trio公演にて、音楽学部山本裕之教授の新旧作の初演および再演
2025.12.03
Phidias Trio(東京)の第13回公演「Phidias Trio vol.13 “Re-invent”」では、音楽学部山本裕之教授の新作および旧作が演奏されます。
新作《わしらの新しいご領主に…そして税金を払う岩手の農民たち》(2025)は、J.S.バッハの《農民カンタータ》BWB 212を下敷きにし、1950年代の岩手の寒村に住む農民たちの声を重ねることによって、「税の取り立て」という切実な問題を複層的に描いています。またこの曲に挿入する形で新作《三つのインヴェンション》(2025)も演奏されます。
旧作は、山本が現在の手法の原点と位置づける《楔を打てど、霧は晴れず 》(2006) と、その発展形となるシリーズ『輪郭主義』から《輪郭主義?ミニ》(2012)が演奏されます。
以下、Phidias Trioのウェブサイトから転載。
今回題材とするのは、J.S.バッハの世俗カンタータ「わしらの新しいご領主に」BWV212。通称「農民カンタータ」と呼ばれるこの原曲では、明るく愉快に、時にしたたたかに暮らす農民たちの姿が描かれる。しかしその背景で、「税の取り立て」という、生きるうえで逃れることのできない切実な問題を彼らは抱えていた。
一見すると喜劇的な「農民カンタータ」の深層にひそむ影。四分音を用いた独自の手法で注目される作曲?山本裕之が、この作品の本質を見つめ、多層性を持った新たな創作として生まれ変わらせる。近年活躍の目覚ましい若手歌手の坂口真由と牧山亮をゲストに迎えた今回の初演を、ぜひお聴きのがしなく。
【出演】
Phidias Trio (フィディアス?トリオ)
ヴァイオリン?ヴィオラ 松岡麻衣子
クラリネット 岩瀬龍太
ピアノ 川村恵里佳
ソプラノ 坂口真由(ゲスト)
バス 牧山亮(ゲスト)
【プログラム】
山本裕之: わしらの新しいご領主に…そして税金を払う岩手の農民たち(2025 委嘱新作)
※原曲: J.S.バッハ: Mer hahn en neue Oberkeet BWV212 (「農民カンタータ」)
山本裕之: 三つのインヴェンション(2025 委嘱新作)
山本裕之: 楔を打てど、霧は晴れず (2006)
山本裕之: 輪郭主義?ミニ Contour-ism mini (2012)
2025年12月26日(金)19:00開演(18:30開場)
杉並公会堂 小ホール(杉並区上荻1-23-15)
一般3,500円 / 学生2,000円(当日券は各500円増し)
https://phidias-vol13.peatix.com/
